世の中の構造的考察|進路を選ぶ前の君へ

FIREという概念

カテゴリー:お金と投資

FIREとは?

FIREという言葉を聞いたことがあるかな?もしかしたら君の時代には常識になっているかもしれないし、金融教育が進んでいれば、学校でも教えてくれるかもしれない。FIREを簡単にいえば、人生の早い段階で経済的に自立をして、仕事の義務から開放されるという概念だ。

多くの人は、生活のために仕事をする

多くの人が仕事をするのは、正直なところ、働かないと生活ができないからだ。人間が生きていくにはお金がかかる。お金を稼ぐには働かなければならない。だから働く。多くの人が、人生の大半の時間を、生活費のために仕事をすることに費やす。これは事実だ。

もしお金が沢山あったら?

しかし、一生働かなくても生活できるほどのお金があったら、どうだろう?そうなれば働く必要はなくなる。仕事をしてもいいが、しなくてもいい。なぜなら生活費には困っていないから。そうなれば君は働くだろうか?また君の周りのひとは働くだろうか?

お金があれば、仕事を選べる

一生働かなくてもいいほどお金があれば、少なくともやりたくない仕事をする必要はない。多くの人がやりたくもない仕事を続ける理由は、その仕事をしないと生活できないからだ。生活に困っていなければ、好きな仕事を選ぶことができるし、そもそも仕事をするか、しないかの選択肢もある。どちらでも好きな方を選べばいい。

お金がない場合は、仕事しない選択肢はない

お金がなくて、生活費を稼がないと生活できない場合は、仕事をしない選択肢はない。仕事をしないと生活ができないのだから、それは仕方ないだろう。もちろん仕事の内容は選べる。でもやりたくない仕事でも、場合によっては続けざるを得ないケースも、あるかもしれない。実際はそういうことが多いのが、世の中の現実だ。

世の中の99%以上の人は選択肢がない

経済的に自立して、もう働かなくても生活できる人が、世の中にどれくらいいるかはわからないが、ほとんどいないだろう。世の中の99%以上の人は、仕事をしないという選択肢がない。これはプレーンな事実だ。

経済的に自立すれば、生き方は本質的に自由に選べる

このように考えると、世の中の人はほとんど本質的に自由とは言えず、お金に人生を縛られていると言えるだろう。しかしもし君が人生のどこかの段階で、生活費を気にしないでも生活できるフェーズに入った場合、君は本質的に自由に生きることができるだろう。

経済的な自立とは

そもそも経済的に自立するとは、どのような状態を指すのだろうか?専門家によって色々な考え方があるが、ここでは、ざっくりと簡単に、かつ実践的に考えてみる。

例えば大人になった君の一ヶ月の生活費が30万円かかるとする。その場合、年間では30万円×12ヶ月で、360万円の生活費がかかる。例えば君の年齢が20歳になった時点を想定して、仮に100歳まで生きると仮定する。そうすると、360万円×80年で、28,800万円かかることになる。約3億円弱だ。

上記の条件で仮に20歳の時点で君の手元に3億円あった場合、君は一生働かなくても生活が可能になる。(株で資産運用する場合は、実際はこんなになくても大丈夫。また現金にはインフレのリスクもある。)

お金ではなく株で保有する

また現金ではなく、株式で金融資産を保有する方法もある。むしろこちらの方が、インフレにも強く主流の考えだ。例えば株式で年間3%の配当が手に入る場合、一億円あれば、年間300万円が入ってくることになる。ならば1億2000万円あれば、年間360万円入ってくることになり、これなら君の生活費を満たすことができる。しかもさっきの例と比べて、少ない金額で、しかも元本を切り崩さなくてよいので、半永久的に生活費を払ってもらえる。これは強い。

世間のFIREの考え

世間的に経済的に自由を達成するには、色々と考え方がある。有名どころでは4%ルールというのがあって、年間生活費が、金融資産の4%になった場合、経済的に自由とする考え方がある。これはつまり、年間生活費の25倍の金融資産を保有すれば、理論上は生涯生活費を賄える可能性が高い、という考え方に基づいている。詳しくは色々と本がでているので、興味があれば読んでみてほしい。

ちなみに私はどうか?

私は君の知っての通り、毎日シャカリキになって働いているので、経済的自由とは程遠い。ある程度自由に仕事をしているが、仕事から開放されておらず、きっと当面、身体が動くまでは働くことになりそうだ。

私がもし子どものときに、特に社会に出る前に、この概念を知っていたら、、、何か生き方が変わったかもしれない。その思いから今回のことを君に伝えたいと思った。