人生の短さについて.
君の年齢で、人生の終わりについて意識することはあまりないと思う。しかし人生は長いようで、時間が経ってしまうと意外にも短く感じるものだ。私も自分が子どもだった頃を、昨日のように思い出すとまでは言わないが、そんなに前のことではないと感じる。
題の通りだが、数えると人生は約3万日しかない。3万日生きたとすると、82年1ヶ月だ。平均寿命を考えれば、おおよそ正しいといえる数字だろう。もちろんこれ以上長く生きる場合も、これより早く天寿を迎える場合もある。人間の寿命については人それぞれなのでなんとも言えない。だがおおむね健康に生きることができて、平均寿命前後まで生きた場合、人生は3万日だ。
30000という数字をみて、君は多いと思うか、少ないと思うか?私は初めてこの考え方に出会った時、すでに10000日以上を生きていた。つまり人生の1/3は終えている状態だった。もうそんなものなのかと、私は残りの人生は思ったほど長くないと感じた。
考え方の例
3万という数字は、文字では意識しづらいので、一つの例を考えてみようと思う。君は財布に3万円のお金が入っている。そして一日の寝る前に、1円財布から取り出して、貯金箱に入れることを考えてみよう。1日に1円ずつ財布からお金を取り出し、財布が空になったときが寿命だと考える。財布に残っているお金が、君の残りの日数となる
どうだろうか?そのように考えると案外人生は短いと思わないだろうか?普段は無限に続くように感じられるこの人生も、必ずいつかは終わりが来る。生まれたものが、やがて滅びるのは、この世の法則であり、生物がもつ宿業と言える。
限りがある時間を生きる
人生の時間が限られていることを認識すると、生き方が変わってくるかもしれない。人生には多くの可能性があるが、時間的制約からあらゆる可能性を試すことはできない。自分にあっていそうなものに絞って、試行せざるを得ない面もあるだろう。
また嫌なことや、やりたくないことをやっている時間はない。君の人生は、君がやりたいこと、時間を使いたいものに、時間を割くべきだ。何も遠慮はいらない。自分がやりたいことをやって、楽しい時間を、自分が好きな人間と過ごすことが、もっとも重要なことだ。
もちろん生きるためには、すべての不快な事柄を避けることはできないかもしれないが、根本的には、上に書いたような考え方を大事にして欲しい。なにか迷う時、人生の岐路に立った時、基本的には自分の人生が充実して、心地よいと思える方向の方が、君にとっては正しい道になるかもしれない。(それは私が保証できるものではないけれど。)
やりたいことをやる
まだ未来が長い君には、理屈は理解できても、腹落ちする内容ではないかもしれないが、できれば大人になったときに、もう一度思い出して欲しい。人生には限りがある。やりたいことをやって、会いたい人には会いに行って、大切な人との充実した時間を、大切にして生きて欲しい。